ＭＳＣエビス南 Ｐａｒｔ３

私の不安な顔を見てか、山崎さんは
「岡崎さんが残ったということで、私は帰ります」と姿を消し
イヤイヤ決勝のラインに並びました。

決勝は、２人で１本練習、２本本番で勝ち抜き戦で、
1組ずつ終わらせます。
Ｆガラスが、雨で覆われるのに時間は掛かりませんでした。

1組目は、スキール音と煙がまだ上がっています。
２組目は、煙が２コーナーでしか上がらなくなりました。

やばい！これは、なんか対策をせねば！
と、対戦相手の松井君を見ると、かなりボケーとした顔。
明らかに眠そうです。

３組目は、煙は一切上がりません。
４組目は、スキール音がなくなりました。

ドキドキする私が見た松井君は
半寝状態で目がうつろ・・・。さすがの貫禄です

５組目、多分最悪の路面
ここでの２名は、私と違って大変上手い方です。
なのに、なのに・・・
さっき並んでいた時と、
明らかに車の形が変わっています。

「お～い！松井く～ん！何かしないとヤバイよ！」と声を掛けると
松井君が動き出しました。エアー調整です。
私は・・・、取り合えず、フルウェットのショックに変更。
とにかく、車が生き残ることだけを考えました。
あとは祈るだけ・・・。

なぜ？なぜ私はこんな所にいるの？
今すぐに帰りたい！本気で思いました。
１時間ほど並んでいるうちに、
緊張からか大変オシ○コがしたくなりました。
ドリカム歌ってもダメです。
ドキドキ＆オシ○コしたい！

むなしく６組目のスタート。
急遽、練習２本に変更されました。

ここ、エビス南で１代目の１８０ｓｘを廃車にしてから、
雨のトラウマが消えないんです。
普段、練習していても「雨」が降ってきたら危ないから走らない！
と、サボっていたバツでしょうか？
練習２本あったって、全然足りません。
１日雨を走ったって、克服出来るように思えません。
でも、ドリフトしなきゃいけないんですよね・・・

練習１本目、雨なのに、明らかにブーストが立ち上がりません。
下りはひたすらアンダーのまま、１コーナーにグリップで入り、
２コーナーで急にブーストが掛かり、スピン。

練習２本目、５０００回転から急に掛かるブーストを予測して
なんとかドリフトして１コーナーに入りますが、
止めるのに精一杯で、その時には３５００回転位まで落としてしまいます。

松井君はノリノリのようです。
この、松井君、３０分の１の確立で肝心な時にポカする癖があるので、
私相手に油断は出来ません。
普通にドリフトすれは良いのです。
この私、１００本に１本の確立で成功しちゃう時があります。
が、今回その心配は無いようです。

私が所属するチーム「ＤＥＥＰＳ」のリーダー、友紀の大技。
大会で勝ち残り、ドリフト審査なのに、決勝でまるまる１週
普通にグリップ走行して帰宅
という大技を披露してくれるのですが、
今回、車の形を変えない為に、大技を出すか悩みましたが、
ハッキリ言って、そっちの方が勇気が必要です。
私に、そんな勇気と度胸はありません・・・
少し、友紀を尊敬しました。

１０本走れば、１０本違うラインで走れる私ですが
この決勝の２本、ミスは違えど同じラインを通って失敗できる。
なんとも不思議な構図です。

１，２本目友に、下りを一生懸命ドリフトして緩く１発・・・
滑走する車を本気止めする事に精一杯！
アクセル入れるという所まで身体が動かなく、
ダートまで使ってなんとか止まって終了！
多分、いつもならぶつかっていただろうと思われる速度
（私の中では過去最高）
で、車をぶつけなかっただけで、今回は大成功！

安心して、緊張が解れ、忘れていた尿意が最高潮！
結果の判定の為に１度止められましたが、判定もクソもありません
トイレ前にビタ付けして１分近くジャージャーと・・・。

良かった・・・。本当に良かった！
仕事満載、三上の車も動かない状況で、
余計な仕事を増やさないで済んだ。
もう、ドっと安心して非常に眠くなりました。

結果発表が終わり、さすが上手い人は天気なんか関係ないのですね。
私も、いつかは・・・
甘えずに練習に専念しよう！と心に決めました。

帰ると言って去った山崎さん、実は私が緊張するから、
一旦姿を消しただけで
実は、最後まで見守ってくれていたようです。
申し訳ないという気持ちの反面、上手くなりたい！頑張ろう！
と、心に活を入れることが出来ました。
これからも、厳しいお言葉を宜しくお願い致します。

表彰式が終わり、３度目の優勝賞金１０万円を手にした狂犬ガルルに
夕食をおごれ！と催促し、九州のストリートリーガルの遠征費となる
賞金の一部で９人、美味しい夕食をご馳走して頂きました（かなり強制）

松井君って、心の優しい良い人ですよ！
松井君！こんな感じでいいかな？

そういえば、第１戦の茂原の時もおごって貰ったような・・・。
２位だった三上が「優勝は松井君に譲ってやった」とか
生意気な負け惜しみをホザいていました。が、今回も本当にご馳走様でした！

美味しい食事の後は、あまりの眠さにパーキングで３時間仮眠。
燃費走行の為に７０キロで走り、エビス南を出てから家まで８時間かかってＡＭ４時に帰宅しました。

本当にクタクタの１日でした。